実は私たちの身の回りにはたくさんの繊維製品があります。しかし、普通の繊維には燃えやすい性質があり、タバコやライターのような小さな火種にふれても着火しやすいため、火災の原因になっています。
繊維のこういった燃えやすい性質を改良し、燃えにくくすることによって、繊維製品が「もえぐさ」となって発生する火災を予防し、安全な環境づくりの一助として「防炎」は誕生しました。
私たちテント業界の会社が扱っている生地もその「防炎」を施した生地がたくさんあります。
でも、防炎のかかっている生地かどうかはふつう見た目ではさっぱりわかりません。皆さんのお店のテントやカーテン、カバーなどもなにも表示しなければ「防炎」であるかどうかの区別はつきません。いざ、火がついてからこれは「防炎」だったのかどうかがわかったのでは遅いのです。
余談ですが、私たちテント業者はメーカーから送られてくる生地に防炎の表示がしてあるので「防炎」の生地とわかりますが、たとえば使い残りの端切れとかが工場の隅にあったとしたら、もう、「防炎」の生地かどうかわからなくなってしまいます。
そんなときは本当に生地にライターで火をつけてみるしかないのです。
皆様のそばにある製品が、本当に防炎のものなのかどうかわからないなんて、ちょっと不安ですよね。
決して適当にラベルを貼っているわけではありません。
ラベルには「防炎物品ラベル」と「防炎製品ラベル」という2種類のラベルがあり、消防庁と財団法人日本防炎協会によって、こまかく規定されています。
そして、生地を加工し製品を作る工場は、消防庁の認定を受けた工場でないと「防炎ラベル」を貼ることは出来ません。
そして、「防炎ラベル」は日本テントシート工業組合連合会(各県テント組合の全国組織)が、財団法人日本防炎協会の委託を受け、厳重に管理運営をしています。
当組合の製作するテントやシート、カバー、カーテン。「防炎ラベル」がついた安全で安心をお届けできる製品で皆様の生活を守る助けになれば、と心から願っています。
ホテルに入ったらカーテンの端をめくってみてください。じゅうたんの隅にも・・・
工事現場を覆っている真っ白なシート。端のほうになにやら赤色のものが・・・
間違っても、テントにライターをかざして防炎かどうかを確認しないでください。